マンモグラフィ認定試験Aの筆記試験対策として、標準撮影法(MLO・CC)の頻出ポイントとひっかけ問題をまとめました。
まずは撮影法分野の特徴を押さえておきましょう。
撮影法分野は実務に近い分、「できるだけ」「臨機応変に」などの表現が多く、ひっかけ問題が作られやすい分野です。
普段検査をしていて、手順を覚えている方でも、「なぜそうするのか」「どこまで求められるのか」ガイドラインの基準を確認しておくことが重要です。
標準撮影法(MLO/CC)の基礎知識
ポジショニングの基本
- 可動性のある組織(乳房の外側と下部)を固定した組織(内側と上部)へ寄せて撮影する。
- 胸壁の湾曲により、描出できない部分(ブラインドエリア)ができる。
- ブラインドエリアが少なくなるよう努力し、それでも入らなければ追加撮影(XCCなど)を考慮。
※描出もれ防止のため、標準撮影法(MLO/CC)を省いて追加撮影法のみで撮影することは避ける。
MLO(内外斜位方向)撮影のポジショニング
- 乳房全体を広く描出(特に上部外側深部)する撮影法
- ブラインドエリア→上部内側、乳房下部組織
- 乳房支持台の角度:大胸筋外側に平行
(目安として、水平から非検側へ、下垂乳房45°〜50°、標準65°、小乳房70°〜80°傾ける) - 乳房支持台の高さ:支持台の上部が肩の高さ
- 乳房が下垂しないよう手で乳頭方向へ引き上げる
- Inframammary foldを伸ばす
- AEC検出器は乳腺の位置へ
- 非検側乳房が写り込む場合は受診者に持ってもらい、照射野外へ
- 呼吸を軽く止めてもらう(体動防止)
MLO画像の合格基準
- 乳頭が乳腺に重ならず、側面像として描出されている
- 大胸筋が乳頭レベルまで入っている
- 乳腺後方の脂肪まで写っている(特に下部)
- Inframammary foldが伸びている
CC(頭尾方向)撮影のポジショニング
- MLOのブラインドエリア(内側)を補完する撮影法
- 左右対称性の評価に有用
- 乳房支持台の角度:水平
- ブラインドエリア→乳房上部(特に外側上方)
- 受診者に顔を非検側に向けてもらう
- 支持台はInframammary foldの高さ
- AEC検出器は乳腺の位置へ
- 呼吸を軽く止めてもらう(体動防止)
CC画像の合格基準
- 内側の乳腺組織が全て描出されている(外側もできるだけ入れる)
- 胸壁深部(胸筋付近)まで写っている
- 乳頭が側面像として描出されている
- 乳腺後方の脂肪まで写っている(特に下部)
乳房の圧迫による効果と目安
圧迫による効果
- 乳房の厚みが減ることで、散乱線が減少し、画質(コントラストや解像度)が向上。
- 乳腺組織の重なりが少なくなることで、病変の見落としを減らしやすくなる。
- 被写体とX線受像機間の距離が縮むことで、幾何学的ボケが減少。
- 被ばく低減
圧迫の目安
- 皮膚がピンと張る程度
- 受診者が耐えられる最大限の圧迫(ただし、柔軟な対応が必須)
撮影情報の表示項目
- 施設名
- 受診者名、受診者ID(カルテ番号)
- 検査日
- 撮影条件(kV、mAs、ターゲット、付加フィルタ、圧迫圧、乳房厚など)
※マーカーを用いる場合は、乳房から離れた位置に置く
受診者への対応
- コミュニケーションをとるなどして不安や緊張をほぐし、リラックスして検査に臨んでもらえるようにする。
※本記事はガイドラインに基づき、試験対策として重要なポイントを整理しています。
ここだけは押さえたい頻出ポイント3選
標準撮影分野で「確実に正解したい頻出ポイント」を3つ厳選しました。
(知識漏れがないかざっと確認)
- MLOのブラインドエリア→上部内側、乳房下部組織
- CCのブラインドエリア→乳房上部
- MLO画像合格基準:大胸筋が乳頭の高さまで入っている
よくあるひっかけ
⭕️ MLO撮影のブラインドエリアは乳房の上部内側、乳房下部組織です。
❌ 受診者の体型に合わせて調整する。
❌ 大胸筋外側に平行にする。
※MLOの角度は「数値で覚える」のではなく、「大胸筋外側に沿わせる+個別調整」で考えると整理しやすい。
⭕️ CC撮影のブラインドエリアは乳房の上部です。
❌ XCC撮影は標準撮影(CC・MLO)に追加して行います。
CC撮影を省略して、追加撮影(XCCなど)で代用することはできません。
⭕️ 乳腺の描出が最優先されるため、乳頭側面像が得られないケースは許容されます。
ただし、乳頭近傍の病変評価が必要な場合は追加撮影を考慮します。
(参考:マンモグラフィガイドライン 第4版 p.10,13)
3. 撮影距離
マンモグラフィではSIDは固定なので、通常表示不要です。
❌ 圧迫圧は、左右で同じにする必要はありません。
❌ AEC検出器は乳腺の位置に合わせます。
参考図書
- 『マンモグラフィガイドライン 第4版』(医学書院)→メイン
- 『マンモグラフィによる乳がん検診の手引きー精度管理マニュアルー 第6版』(日本医事新報社)→要点がまとまっていて分かりやすい ※現在最新版は第8版増補
- 『乳房撮影精度管理マニュアル 第1版』(日本放射線技術学会)→写真や図が豊富
▶︎マンモグラフィ認定試験D評価時の勉強法と勉強量、失敗と改善についてはこちら
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